タングブロック奏法 移行始末記(覚書) その1

 2017-02-02
はもにかプレイヤーの方には言わずもがなですが、
はもにかを鳴らすには、2つの奏法があります。

ひとつは、唇をすぼめて、
目的とする音(たとえば4番穴の吹音)だけを鳴らす、

「パッカリング奏法」

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もうひとつは、同じ4番穴の吹音を鳴らす場合に、
1番穴から4番穴(または2番穴から4番穴)を「ガバッ」とくわえて、
舌で1番穴から3番穴(または2番穴と3番穴)を押さえて塞ぎ、
残りの4番穴を鳴らす、

「タングブロッキング奏法」

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です。


私は22年前に単音10穴はもにかを始めて以来、
基本的に前者の「パッカリング奏法」で練習して、実地にも演奏し、
一部、「タングブロッキング奏法」を併用してきました。
(舌をつけたり、離したりしてリズムを切るときなど)
割合でいうと、「パッカリング奏法」が8割、
「タングブロッキング奏法」が2割くらいでしょうか。

一方、黒人のはもにかプレイヤーは伝統的に「タングブロッキング」、
という話は聞いたことがありますし、
知人のプレイヤーでも、「タングブロッキング」が中心という方もいます。

それでも私はずっと「パッカリング」でやってきて、
それで、音程を変えるベンド奏法はじめ、
ひととおりの演奏技術は習得したつもりでいて、
まあ、これまでのように、また、これからも、
「パッカリング奏法」をメーンにしてはもにかを吹いていくことに、
まるで疑いを覚えずにきました。

ただ、「タングブロッキング奏法」で、
低音部の2番穴~4番穴のベンドを、たまに自分でやってみて、
どうもキッパリ決まらないのは、なんでだろう?
先人たちは、それでちゃんとやっているのに・・・
ということは、何年もの間、疑問に思っていたことでした。


で、昨年10月。

先輩のプレイヤー、Harpin'Joeさんのワークショップに参加して、
ひととおりのプログラムが終わったあと、
Joeさんを囲んでの歓談タイムのとき、
参加者の方から「タングブロッキング奏法」についての質問が出て、
ついでに、私もJoeさんに、ちょっと聞いてみたのでした。

Harpin' Joeさん公式サイト
http://www.harpinjoe.com/

「タングブロックのとき、舌のどこを当てているんですか?」

Joeさんいわく、

「あ、それは舌の裏側というか、下側、『にゅるにゅる』した側です」

えっ!!!!!

考えてもみないことでした。
私はそれまで、何も考えずに、
単に舌を前に出して当てているだけでしたから。

歓談タイムを中座して帰路についた私は、
ワークショップ会場のライブハウスを出て、すぐさま、
楽器を出して、舌の裏側・下側、Joeさんいわく、

「にゅるにゅる側」

当ててタングブロックで、ベンドをかけてみました。
すると、これが、

めっちゃ、ええ感じ!!!

で、ベンドがかかるではありませんか。

最寄り駅まではもにかを鳴らしながら、
私は、ニタニタしていたでありましょう。

ところが、これが間違いの始まり??というか、
昨年10月から数ヶ月間の、どん底の日々??
悪戦苦闘の始まりだったのです。

(つづく)


今後の執筆予定

 2017-01-24
はもにか生活・・・タングブロック奏法。移行始末記述

文楽「十種香/奥庭」三度目の見物の段

2017年は文楽で明ける

 2017-01-21
諸般の事情により、ブログの更新、コメントへの返信が滞っていましたが、再開。

2017年は文楽で明けました。

1月3日に国立文楽劇場で初日を迎えた「初春文楽公演」。

まずは4日に第1部を見物。

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ロビーの「にらみ鯛」

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めあては顔合わせの「本朝廿四孝」。

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時代物のヒロインで、一番すきなのが、この場の八重垣姫です。

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「十種香」と「狐火」は歌舞伎で何回か見ましたが、文楽では初体験。

ことに「狐火」では人形ならではの舞台で、初見で涙が出ました。

で、1月20日に2回目を見に行きました。

細部にいろいろ発見もあり、それはまた稿を改めます。


「本朝~」2回目見物のついでに、
第2部の「お染久松 染模様妹背門松」の、
「油店の段」のみ、幕見で見物。

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「心ふるえる」音楽のために~「はもにか出前10年」(その5)

 2016-12-05
こないだの土曜日、12月3日、
大阪市此花区の酉島地域で、「はもにか出前」してきました。

ことしの「出前」は、これで最後でしょう。

昼間は仕事につき、朝からきもの、袴その他一式を持参して、
「出前」会場近くで着付を済ませて、いざ本番。

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事前に主催者の方が、当日のための案内チラシをファックスで送ってくれはりました。

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私の演奏の告知で、

「心ふるえる」

と記していただいているのを見て、

「ああ、そうなんや!」

と想いを新たにしましした。


音は「空気の振動」。

聞き手のみなさんの心が「ふるえる」のは、
その音が伝わっているから。

ひるがえって、その音を奏でる私はどうか。

はもにかは、吹き・吸い、つまり人間の「息」をつかって、
リードを振動させます。

そのリードの振動が、私の「心のふるえ」でありますように、

はもにか出前10年、この楽器を奏でることの意味を、
改めて考える機会を与えていただいた、出前でありました。




50歳の新境地

 2016-12-02
50歳になりまして(まもなく51歳になりますが)、
ことしの新しい試みとしては次の4点

(1)文楽デビュー

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(2)街ねこ観察

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(3)自覚的に「歩く」

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あと、

(4)はもにかのタングブロッキング奏法への移行

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よせばいいのに。。。

 2016-12-01
このところ、はもにかの練習で「タングブロッキング」に移行すべく、悪戦苦闘しています。

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プレイヤーの方には言わずもがな、ですが、
はもにかを演奏するにあたって、

口をすぼめて、出したい音を1音だけ狙って出すのが「パッカリング」。

はもにかをば、穴の3つか4つ分をガバッとくわえて、
出したい音以外の穴を舌でふさいで、
目的とする音を出すのが「タング(舌)ブロッキング」です。

私は、21年前にはもにかを始めて以来、
基本的にずっと「パッカリング」で演奏してきました。

それが、ことしの10月半ば、
ふとしたキッカケで、「これはタングブロッキング」でいこうと、
練習してきているのですが・・・

そう簡単にはいきません。

タングブロッキングでやっているうち、
もともとパッカリングでできていた演奏も、

できなくなってしまっている!!

のでして、なんやこれは!!

つまりは、いま、私は、まともな演奏ができないのです・・・

「よせばいいのに」

と思ったのは、もはや後の祭り・・・

後に戻ることもできず、前に進めるのか。。。


でも、ただ、はもにかを始めたころの初心を思い出して、
一つ一つ音を出しています。

聴こえてますやろ?~「はもにか出前」(その4)

 2016-11-22
独り吹きの「はもにか出前」は、ご注文に応じて、現場に出掛けて、演奏を聴いていただきます。

開場は1千人超のホールから、個人宅で10人程度の集まりまで、さまざま。

下の写真は昨年10月、大阪市城東区の区民ホールで。
お客様、300人くらいはいてはりますでしょうか。

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下の写真はことし9月、和歌山県の中辺路町の公民館。
地域の敬老のつどいで参加者は20名様ほど。

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私は、出前先の会場が、小学校の教室か、それより小さければ、
マイクやアンプは使わず、

「完全生音」

で演奏します。

なんとなれば、それで、お客様には十分、

「伝わっている」し、「聞こえている」ので。


音量を大きくしようと思えば、ボリュームをいじくれば、音は大きくなります。

ところが、はもにかは基本、「生楽器」でありまして、
マイクなんかを通す以前に、まずは、我とわが身で、

「聞こえるか聞こえないかわからん」という程度の最弱音から、
「これが楽器の限界」という最強音まで、
まずは、自分の体と息でコントロールしているのです。

なにしろ、穴が10個しかない、単純な構造の、
「おもちゃ」みたいな楽器ですから。

その「おもちゃ」みたいなのを使って、
どれだけ楽しいことができるか・・・・

そこが、はもにか吹きにとって「面白いところ」であり、
皆さんに「聞いていただきたい」ところでもあります。

誰かに何かを「強く」伝えようとするとき、
えてして、大声や大音量で発信しがち・・・ということはないでしょうか?

でも、人間の知覚は、小さい音量で、それでいて、しっかり聞こえてくる音を、
より、「身を乗り出して」、「それは、どういうこと?」といったふうに、

「聞き届けよう」という身構えになるのではないでしょうか?

何も、大音声を発すればいいというものではない・・・

「はもにか1本」であっても、いや、「はもにか1本」だからこそ、
他の誰でもない、自分のこの身体を使って、
音の強弱、大小、スピード、その間を自由に行き来しながら、
この楽器でしかできない音をお届けしたいと思っています。




想像力~「はもにか出前10年」(その3)

 2016-11-16
「はもにか出前」は無伴奏のひとり吹き。

左右を見ても、振り返っても、誰も助けてくれる人はいません(笑
その場の全責任が、私にふりかかってきます。

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先日、大阪・天満天神繁昌亭で昼席を見物していて、
ある落語家さんが、噺のマクラで、

「落語は想像力で成り立っています」

てなことを言うてはりました。

「こんにちは」

「なんや、お前さんか。まあ、ちょっとおはいり」

と、ひとりの人間が上、下を語り分けて、その空間をつくっていく。

実は、それを見ながら空間をつくっていくのは、聞き手でありまして・・・


はもにか出前を初めて10年、そのうち、
5年目くらいから、たとえば「♪うさぎ追いし~」の「ふるさと」を演奏していて、
聞きながら、涙流しておられる方がいらっしゃいます。

この方は、私の演奏が素晴らしくて泣いてはったんでしょうか?

それは、どうも違うようで・・・

その方は、はもにかで繰り出される「ふるさと」のメロディーによって、
自分でも「ふるさと」の曲を、心の中で自分で奏でて、あるいは口ずさみ、
その方がこの曲に折りこんだ、ご自身の体験や思い出を、
おのずと呼び起こしてはるんやろうと思います。

わが家で、宴席をしたあるとき、
その場にいらしたお客様の前で、「ふるさと」を吹いたのですが、
その方も、私も、それなりに酔っていて、
私の演奏も、かなり怪しかったのですが、
聞いてくださったその方、

まさに、

「滂沱の涙」

でありました。

これも、私の演奏がどうこう、というより、
私の演奏をきっかけに、その方の「ふるさと」が蘇ったわけです。

演奏というのは、そういうことの、

「ちょっとしたお手伝い」

であるような気がします。

たった一人の「ひとり吹き」でも、そういうお手伝いができる。

なので、私は「はもにか出前」では、あくまで

「ひとり吹き」

でございます。


はもにか吹きの「名折れ」ですがな~「はもにか出前」10年(その2)

 2016-11-15
「はもにか」出前、引き続き、「忘れたころに出前の注文あり」ということで、
今のところ、年内1回、年明けに1回と、ご予約をいただいております。

ありがたいことです。

先日、奥様関係の行事で、京都・上七軒へ。

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みんなで会食の折、自己紹介を兼ねて、はもにか1本吹き。

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「はもにか出前」は無伴奏の、はもにか1本勝負。

これは「出前」を始めてから10年間、変わらぬスタイルです。


音楽の楽しみ、喜びの大きな要素は、
みんなで音楽をつくる、つまり「合奏」にあります。

それは百も承知の上。

ただ、あるとき突然、

「へええ、おっちゃん、はもにか吹くの?ほな、いま、ここでなんかやってえや」

と言われたらどうします?

「いま、楽器持ってません」

てのは、論外として、

「いやあ・・・リズム隊がいてませんので・・・」

とか、

「ステージがないので・・・」

とか、言うて尻込みしてたら、それは、

「はもにか吹きの名折れ」

ですやん?

ギターやピアノ、バンドがそのときいてなくて、
たった一人であっても、その場で、

「おひねり」

の一つでも飛んでくるような、何か芸ができて、なんぼのもんですやんか?

どこでも、いま、ここで、私がはもにかを吹けば、そこがステージです。

これを「地」でいくのが、「はもにか出前」でございます。

(つづく)


乾燥湯葉、2種

 2016-11-11
わが家常備の乾燥湯葉(割れ)を2種、展開。

一つは新そばにかけ、

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〆でご飯にかける。

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プロフィール

こにし すすむ

Author:こにし すすむ


京都・西陣生まれ。大阪の「勤め人はもにか吹き」です。

木綿を中心に、普段のきもの暮らしを楽しんでいます。

▼2005
FIH JAPAN第25回コンテストブルース部門1位
▼2006~
デュオ「こにしんぼ」などで神出鬼没。「出前はもにか」などで活動中

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