『大向こうの人々』
2009-10-02
天満橋のジュンク堂書店の伝統芸能コーナーで、『大向こうの人々 歌舞伎座三階人情ばなし』(講談社 09年9月)
を求めました。
著者は、元NHKアナウンサー山川静夫さん。
歌舞伎で「松嶋屋ぁ」とか「成駒屋!」と叫ぶ掛け声のこと、
または、声を掛ける人のことを、「大向こう」ともいいます。
私は高校2年生のころから歌舞伎で掛け声を始めて、
10年ほどは木戸御免(劇場フリーパス)でした。
そのあたりの事情は、前に当ブログの連載「私ときもの」でも
書きました。
歌舞伎狂時代
http://koniharp.blog118.fc2.com/blog-entry-208.html
ほか
せっせと声を掛けていたころ、『歌右衛門の疎開』はじめ、
山川氏の著作にもずいぶん親しみました。
その中で大向こうについて触れたエッセイもありましたが、
今回は、まるまる一冊「大向こう」という著作。
既出の文章と重なるところもありますが、
戦後の東京の大向こうさんの興味深い挿話など多数あり、
一気に読みました。
私は木戸御免でなくなってから、6年くらいたち、
今では大歌舞伎に見物に出かけて、声を掛けるのは年に1〜2度。
あとは知人の日本舞踊の会に応援に行って声を掛ける程度ですが、
決して、「歌舞伎」や「掛け声」を捨てたわけではありません。
自分で切符を手に入れて、わくわくして芝居小屋に足を踏み入れ、
心からの褒め言葉としての声を発する。
それこそ、掛け声の原点だということを、この本を読んで、
改めて感じました。
ちなみに、ブルース音楽で大事な「コール&レスポンス」。
ステージで歌い手が、なんたら〜と一節歌ったら、
「イエィ〜!!」と客席で応える。
私の場合、その「間(マ)」が、実は歌舞伎の掛け声になってます(笑

