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公明党・待場康生前市議の反対討論――「大阪都」構想 元大阪市民の覚書(3)

 2015-05-14
5月17日の住民投票で選択するのは、
大阪市を廃止して、「特別区」を設置するか・どうか。

「特別区」を設置するにあたって、
大阪市と大阪府の間で取り決める内容が、

「特別区設置協定書」

としてまとめられています。

「特別区」を設置する上で必要な、
設置の年月日、区域、特別区議会の議員の定数などほか、
いままで市民や企業が大阪市に納めていた税金はどこに行くのか、
大阪市がやってきた仕事や市立施設は「特別区」で担うのか、
それとも大阪府が担うのかなどについて書いてあります。

住民投票ではこの内容について「賛成」「反対」を選びます。

これが現物。

協定書 (1)

協定書 (2)


全部で700ページほどありますが、
上に書いた主な項目が記された本編は約20ページ。
その内容を解説した

「特別区設置協定書について(説明パンフレット)」

が4月に大阪市内に全戸配布されました。

パンフ


しかし、「特別区設置協定書」に書いてあることは、
「事務分担」「財産の承継」「債務負担行為」「財政調整」など、
用語のひとつひとつからして、多くの一般市民になじみがなく、
はっきりいって、すぐに理解できるものではありません。

橋下市長自身が、「パンフレットは4ページ目くらいまで読むと、
眠たくなってしまうものです」などとおっしゃっていたくらいです。

そういう代物を「賛成か反対か、判断せよ」と市民に迫っているのが、
今回の住民投票です。

「よう分らん」

という声が出るのは当然なのです。

だからこそ、プロ(専門家)の行政マンが「協定書」案のたたき台をつくり、
市民から選ばれた市会議員が、これまたプロとして、
「協定書」案をまとめる「大阪府・大阪市特別区設置協議会(法定協議会)」や
できあがった「協定書」を大阪市会・大阪府議会で、まず審議を尽くすことが、
大都市法で定められた、ものごとの順序です。

「協定書」は大阪市会と大阪府議会で承認されて初めて、
「しかる後」に、住民投票にかけられます。いわば最終チェックです。

この「協定書」は昨年10月の大阪府議会と大阪市議会で、
大阪維新の会以外の反対多数で否決されました。
維新は両議会で過半数の議席を持っていませんから。

「協定書」は、死んでしまったのでした。

では、なぜいま住民投票になっているかというと、
昨年末、「協定書」に反対した公明党が、

「協定書の内容には反対だが、住民投票には協力する」

という、市民からみて「さっぱり分らん」理由で方針を転換し、
ことし1月、維新と公明の賛成多数で「協定書」が承認されたからです。
昨年10月に否決された「協定書」のごく一部を修正しただけで、
基本的には同じ内容のものです。

私は、「協定書」を否決した昨年10月の大阪市議会本会議を、
傍聴席で聞きました。

そのとき公明党を代表して、「協定書」の承認に反対の討論されたのが、
大阪市東成区(定数3)選出の待場康生幹事長(当時)でした。

私は大阪市民だったとき、大阪市東成区に住んでいました。
1995年4月の大阪市会議員選挙で初当選されたのが待場氏。

新人候補者だったころの待場氏がわが家においでになったことがあります。
私の娘が通う保育所で同じ組だった女の子のお母さんが創価学会員で、
そのお母さんの案内で、待場氏が立候補のあいさつに来られたのです。

待場氏が、私とのそんな出会いを覚えておられるかどうか分りませんが、
私は本会議壇上に立たれた待場氏の姿を見て、
さまざまな感慨がありました。

傍聴席から、「東成屋!」と声を掛けそうになりました。

待場氏の反対討論は包括的かつ断固としたもので、
「協定書」を理解する上で、私も大いに勉強させていただきました。
大阪市を廃止し、特別区を設置することの賛否を問う住民投票において、
この討論どおりの立場で臨まれるのが筋だと思います。


待場氏の反対討論、私の記録を基に、長文ですが全文を掲載します(赤字は私)。

 私は公明党大阪市会議団を代表して、このたび本会議に上程されています議333号「特別区設置協定書の承認について」の議案は、承認できないことを表明し、以下その理由について述べます。

 特別区設置協定書については10月9日・10日に開催された財政総務委員会、10日に開催の5つの常任委員協議会、22・23日の本会議一般質問におきましてさまざまな角度から質疑をしてまいりました。その結果、市長が設計図を呼ばれているこの協定書には、これまで喧伝されていた効果やメリットがほとんどなく、さまざまな不備があり、そのまま実現すると市民生活に多大な影響を与えることが明らかです

 市長の答弁から感じた1つ目は、統治機構の変革とも言われますが、自治体の構造をいじったくらいで大阪経済が成長に転じるとは全く思えません。2つ目に、大阪市を解体しその権限を広域自治体が奪うことは、地域主権から基礎自治体中心とされる考え方からは矛盾します。3つ目に、府に移行したからと言って、直ちに国から財源・権限が移譲されるわけではありません。府と市のコップ内での財源・権限の整理にすぎず、再編後の府の財政シミュレーションが全く示されていないことも不透明感を感じます。4つ目に、多くの都市が合併で権限を持つ政令市の仲間入りをしている中で、わざわざ政令市を放棄してまで5つの特別区にする意味がわかりません。大阪市を解体すれば、関西きっての大都市は京都市、神戸市のみであります

 マスコミの一般質問の報道で、議論は平行線と論じられましたが、平行線ではなく、ねじれの議論で、未来永劫議論をかみ合わせるつもりがないように私は感じました。

 まず当初標榜されていた中核市並みの権限を持つ特別区にすることに関しては、法令改正を行うことをなぜかあきらめ、事務処理特例という見通しの立たない決着をつけてしまったことは致命的だったと言わざるを得ません。街づくりの重要な権限である都市計画法上の用途地域の指定など大事な権限がなくなり、中心市街地の再開発を主体的に行うことが無くなってしまいます。

 財源についても、大阪市の保有財源であった普通3税の固定資産税、法人市民税、特別土地保有税と、目的税の都市計画税、事業所税、さらに宝くじ税が府の財源とされ調整されます。25年度決算で6418億円の市税がわずか4分の1の区税、1618億円に激減、府に区は埋もれる依存した団体になってしまいます。特別区に残される税源・財源は、個人区民税、区たばこ税、軽自動車税のみで、特別区独自で街の活性化をいくら図ってもその見返りはありません。財源調整交付金の名目で、必要に応じて特別区に分配すると謳ってはいますが、配分割合や特別区の意見がどこまで反映されるのか、先送りされています。極めて重要な位置づけに関わらず甚だ不透明であり、まともな自立した基礎自治体とは言えません

 市長は行政の予算編成権が近くにある特別区が今の府市体制より優れていると何度も強弁されましたが、要は近くに来ても裏付けとなる財源が無いと意味がありません。市民サービスの低下を招くだけです。中核市並みどころか、一般市以下の、自立性も魅力もない、発展・競争性も発揮されない自治体が5つも誕生することになります。中核市並みは、この協定書によって幻になったと断言させていただきます。

 さらに、府市統合の目的であった「ニア・イズ・ベター」でありますが、それを実現するために30万人規模が最適であるとして、大阪市の大都市税財政特別委員会で維新の皆さんが主張し続けていたことは記憶に新しいところです。しかし、今回の協定書では、人口70万人規模の特別区が含まれるなど、当初の主張との乖離がみられます。なぜこうなったのか。結局のところ、コストが少ない方を選んだに過ぎず、当初の理由が脆弱であったのでしょうか。本来目的はそこになかったのか。理念を捨て、コスト優先で、ニア・イズ・ベターは方便であったとしか言えません。住民自治の視点が欠落の上、本質的な府市統合の目的を捨て去ったと言わざるを得ません。

 次に、二重行政を解消すれば、大阪が豊かになると、維新のポスターにも示されました。その統合効果ですが、これも離散霧消してしまいました。二重行政批判は、役割分担をしっかりと行っていれば、住民に不都合はないはずです。松井知事は、第1回府市統合本部会議などで、「大阪市と大阪府の予算を考えれば、二重行政の解消により毎年4000億円からの財源を生み出すことは最低ライン、これは政治の約束」と打ち上げられました。しかしながら、いくら精査しても、そのような統合効果は皆無で、昨年示されたパッケージプランでは、純粋な統合効果は、わずか毎年1億円に過ぎず、喧伝していたものが、実は4000分の1以下になってしまいました。市長も、4000億円の可能性があるなど、何度か言葉を変え、効果額は多様な評価法があると、苦しい答弁をされましたが、府市再編しなくても、できるものも加味されています。統合効果がないばかりか、特別区設置によるコスト増、つまり、デメリットについては、庁舎改修費、新庁舎建設費で497億円、システム改修費150億円、移転経費5億円、その他街区表示板、看板、広報、備品などで9億円、総計最大680億円もの多額の経費がかかることが明らかになっており、コストもメリット、デメリットからみれば、マイナス効果しか見通せない状況に愕然といたします

 次に、事務配分を急ぐあまり、新たに誕生する巨大化した一部事務組合についてです。この一部事務組合の予算規模6400億円は、政令指定都市堺市の全会計にほぼ匹敵し、究極の不効率が明白です。国民健康保険や水道事業は本来は基礎自治体が各々実施すべき事務事業です。自治体の規模が小さい場合など、各自治体がそれぞれの判断で、協議により設置するものです。市長は、他の一部事務組合はうまくいっているとされますが、規模も、中身の複雑さも理解されていないのでしょうか。スケジュールありきの協定書の作成を急ぐあまり、基礎か広域かの明確な物差しもなく分けようとしたために、行き場のなくなった事務事業を一部事務組合に押し込めるだけ押し込めて、巨大化したと言わざるを得ません。一部事務組合の代表者は、特別区長の互選で決めるとなっていますが、5人の区長が公選ということになれば、その公約や有権者の声などどう調整をされるのか、一つの事務事業でさえ、利害が相反する中、総務省でさえ、住民から見えにくいと指摘されているのに、100以上の事務事業について、機動的な意思決定ができるのでしょうか。

 また、事務組合における議会の問題や、処理業務の多さなど、これまでの一部事務組合のスキームで推し量ることはできず、規模といい、事務内容といい、特別区の共通事務を共同処理する巨大な一部事務組合というよりは、全部事務組合と呼んだ方がよさようです。
 結局、利害が相反する場面で、誰が責任をもって決定するのかあやふやで、特別区、一部事務組合、大阪府の三重行政の誕生といえるでしょう。市長は三重行政ではなく、役割分担でできると答弁、ならば、現状の府市も協議と調整で役割分担すればいい話です。二重行政の解消を目指し、効果額4000億円を見通し、ニア・イズ・ベターを実現しようとしたら、三重行政が誕生し、デメリットが680億円のコストと、このような事態を誰が予想したでしょうか。 

 統治機構の一元化も、ニア・イズ・ベターも、4000億円の効果額も、中核市並みの特別区の実現も、全ての目的が達成できないことを証明したのが、この特別区設置の協定書であったということが、委員会質疑や一般質問で明確になったと言えます。論議は尽くされました。当初、市民が市長に期待されていた発信力、突破力も協定書では市長の意地と話題づくりだけで推し進められ、後は野となれ山となれでは、孫、子の代まで禍根が残り、大阪市民が不幸になる、後戻りできない代物です。

 そういう結果が出るころには、市長は居られないでしょうが、本来の法定協議会をスケジュール通り開催し、維新以外の会派からの課題の指摘について、真摯に取り組んでおられれば、このようなやっつけ仕事で不備だらけの協定書を作ることはなかったでしょう。
 
 財政が厳しい中6億3000万もの巨額の税金を使い、出直し選挙まで実施されました。しかも他会派を排除してまで作成を急ぎ、特別区に解体される側の大阪市の委員がいない状況でまとめられ、結果として府市統合再編の本来の目的をすべて失わせることとなってしまいました。

 大阪府議会では、去る23日の本会議において法定協議会の委員構成が正常化されました。その正常化された法定協議会に基づき、市長の言われる議論不十分という論戦を交わし、市民の目線に立った議論を深め、真の目的を実現できる協定書づくりに仕切りなおすべきです。

 この9カ月間の月日とコストの浪費について、提案者である市長と知事は大いに反省され、大阪の発展、次世代のために公選職の職務に全力を尽くすべきです。

 住民投票の重要性を認識するからこそ、市民に対し移行すれば二度と大阪市に戻れない判断に当たって、十分すぎるくらいの具体的な内容が示されるべきです。ゆえに、この特別区設置協定書の承認議案は私どもの会派は、承認できかねます



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こにし すすむ

Author:こにし すすむ


京都・西陣生まれ。大阪の「勤め人はもにか吹き」です。

木綿を中心に、普段のきもの暮らしを楽しんでいます。

▼2005
FIH JAPAN第25回コンテストブルース部門1位
▼2006~
デュオ「こにしんぼ」などで神出鬼没。「出前はもにか」などで活動中

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