みをつくし料理帖

 2012-10-09
民放のテレビドラマは、ぼぼ見ない私ですが、
先日、うちの奥様曰く、

「時代劇で、主人公の女性がきものを着たときの所作も含めて、
 役づくりをしたというドラマが今夜あるそうですよ」

と申しますもので、テレビ朝日の「みをつくし料理帖」を見ました(9月22日)。

2時間ちょっとの作品で、なかなか見応えあり。
役柄、出演俳優に応じて着付けにも微妙な変化が、
きちんとつけてありました。


高田郁さんの原作小説は、ハルキ文庫の書き下ろしで、大変な人気だということを、
書店などで初めて知ったような私(私は小説もほとんど読まない)。

テレビドラマのベースになった1巻目の『八朔の雪』を求めて読み始めたところ、
10日足らずの間に、既刊の7巻分を全部読んでしまいました。
8巻目が出るのはちょっと先のようですが、いまから楽しみです。



みをつくし料理帖





物語は末期に入ろうとする江戸時代。上方生まれの主人公・澪が、
花のお江戸で、さまざまな体験を経ながら女料理人として成長してゆきます。


工夫された料理を、活字で味わえるのはもちろんですが、
(原作者は実際に自分で作中の料理を作られているとか)
全編にわたって、要所要所で、登場人物の着ているきものについて、
ていねいに、かつ、鮮やかに描かれているところも楽しめます。


例えば、『八朔の雪』なら

「澪は粗末な藍木綿の単衣、野江の方は花をあしらった鴇色の絽友禅」(92ページ)

「水浅黄色の帷子に笹の葉をあしらった帯、髪に挿した珊瑚のひとつ玉の簪」(102ページ)

「身に纏っているのは浅黄紬、帯は黒繻子で、ごく質素なもの」(170ページ)

「黒羽二重の袷羽織はいかにも質の良い品で」(231ページ)

作者の眼力と筆力を思わずにはいられません。

料理の話に戻れば、医者・源斉の印象的な台詞で、
主人公が折に触れて反芻する言葉があります。

「口から摂るものだけが、人の体を作るのです」(『八朔の雪』125ページ)

私は「居酒屋こにし」てなことも名乗っていますが、
もとよりプロの料理人ではありません。
しかし、源斉先生の言葉は、家庭料理にも当然あてはまる真理でしょう。



私どもにさまざま降りかかるものがあっても、
これを食べれば、また生きていける。


命をつないで、これからも精進します。



コメント
>花郁さん

小説、ぜひ、お手にとってくだしまし。


私ども夫婦、できうる限り、
出生(でしょう)の分かったもの、
すなわち、この国の大地、海で採れた(獲れた)ものを、
少しずついただくようにしています。

感謝を込めて。

今の時代、「ごまめの歯軋り」かも知れませんが、
食らいついてでも、そうした暮らしを組み立てたいと願っています。

【2012/10/10 22:04】 | こにし #- | [edit]
ドラマは観ませんでしたが、気になっている小説です。
着物のこともそんなに書かれているとは知りませんでした。
図書館で借りて読んでみます。

以前、数年間づつ、ダイレクトに食にかかわっていましたので
(畑作農業&酪農)
食べるものや食べることを大切に思うと
生産者でない方が示してくださると
ただただ、うれしく思います。

口から入れるものを大切にすれば
大体、大丈夫にやっていけますよね。

【2012/10/10 11:00】 | 花郁 #- | [edit]












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こにし すすむ

Author:こにし すすむ


京都・西陣生まれ。大阪の「勤め人はもにか吹き」です。

木綿を中心に、普段のきもの暮らしを楽しんでいます。

▼2005
FIH JAPAN第25回コンテストブルース部門1位
▼2006~
デュオ「こにしんぼ」などで神出鬼没。「出前はもにか」などで活動中

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