なぜ、きものなんですか~男の普段きもの100問100答(3)

 2012-06-28
問(3) なぜ、きものなんですか
答(3) なるべく、洋服は着たくないからです。


この質問も実際によくあるのですが、実はなかなか、簡単には答えにくいですね。あえて一言で済ませるときには、
 
 「できれば洋服は着たくないからです」
 
 と、お答えしています。

 私は勤め人ですので、仕事のときは洋服。きものは休みの日に出掛けるときや、家にいるときに着るという、「和洋二重」の衣生活です。仕事から帰宅する時間はまちまちで、終電のときもありますが、さっさと仕事を片付けて、寄り道もせず、とっとと帰宅してきものに着かえて過ごします。

 物心ついたときから、大人になったときに、必ず背広を着てネクタイを締めるような恰好をしなければならないような仕事には就きたくないと思っていました。いまでこそ「クールビズ」が当たり前ですが、少し前までは、いわゆる「サラリーマン」は真夏でも上着にネクタイだったわけで、私はかねがね、不合理やなあと思っていたのでした。夏場のオフィスでクーラーの設定温度も、ネクタイを締めて上着を着た男性社員に合わせて決めていたのでしょうし、そんな中で冷え性の女性社員は大変だったでしょう。

 そんな子どものころから願いがかなったと言うべきか、私は「社会人」になってから状況に応じてネクタイも締めれば、もう少しラフな格好で仕事をしています。しかし、せっせときものを着るようになってから、「できれば洋服は着たくない」という思いはより強くなっています。それは洋服そのものというより、問題は「靴」なんです。

 靴を履けば、靴下がついてまわります。これが、かなわんのです。一日中、外を歩き回っている日もあります。いくらサイズの合った靴とはいえ窮屈だし、何より「蒸れる」のです。日本の、しかも殊に高温多湿な関西で過ごさないといけないのに、どうして靴みたいなものを、とくに夏場なんぞに履かないといけないのでしょうか。私がきものを着る喜びは、その着心地その他もさることながら、草履と足袋(または素足)によって、靴の圧迫感から解放されることにあるといってもいいくらいです。

 私が自分で選んだ職業は「苦役」や「強制労働」ではありませんが、洋服は「労働着」「作業着」と割り切っています。仕事関係で出会う人たちは基本的に洋装の私しか知りませんが、なにかの拍子に「こにっさん、きもの着るんやて?」と聞かれることがあります。そんなときは、冗談半分ですが、こう言うのであります。

 「そうですねん。いまみたいに洋服を着ている私は、世を忍ぶ仮の姿ですわ」




ごく例外的にきもの姿で仕事に出ることもあります

(伊勢木綿の織元・臼井織布さんにて=2011年12月)


臼井織布さん前


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プロフィール

こにし すすむ

Author:こにし すすむ


京都・西陣生まれ。大阪の「勤め人はもにか吹き」です。

木綿を中心に、普段のきもの暮らしを楽しんでいます。

▼2005
FIH JAPAN第25回コンテストブルース部門1位
▼2006~
デュオ「こにしんぼ」などで神出鬼没。「出前はもにか」などで活動中

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