木綿きものを「ピン」と着る(2)

 2010-11-02
森田たま『もめん随筆』の一文「木綿のきもの」を読む、の「続き」。

きのう引用した文章に続いて、このような一節もあります。


「木綿の着ものを労働着としてくしやくしやに着るのは訳ないが、
 それをしゃっきりと着る手数は野菜料理の贅沢さと優り劣りがないやうである」

          
                (中公文庫版 242ページ、傍線は私)


木綿を「ピン」と、あるいは私流に「しゅっ」と着るために、
きのうの記事では自らの手で得心して洗い、
寝押しをするという話を書きました。

先だって、宮崎の「染織こだま」さんの、
奈良「木綿展」にお邪魔したさいも、
「寝押し」のことが話題に上り、
寝押しをすることで、適度な温度(体温が源)が行き渡るので、
まことによろし、ということにもなりました。


きょうの引用文中、「野菜料理」とある点で、
わが身、わが家にひきつけて考えるとするならば、
まずは何はともあれ、旬の野菜(結果として安く手に入る)を友として、
その味わいを引き出す料理がなによりのことでありましょう。

さらに、わが家では、各種の乾物の恩恵を受けています。
乾物を活かす仕事は、基本的に妻が担っておりますが、
豆、切り干し大根、干ししいたけなどなど。


乾物は有難いものです。


豆など、寝しなに段取りして水に一晩浸して、
翌朝、適宜圧力鍋で加熱をして、
約一週間の間、弁当に、夕食の箸休めにと、
あれこれといただくのであります。

豆そのものが持つ香ばしさに、いつも感謝しています。


乾物の扱い、煮豆のこしらえ、すなわち、
森田たまさん曰く「手数」を、「面倒」と見るかどうか。

しかし、水で戻すにしても、それは人間が寝ている間に済む話でありまして、
この点、木綿きものの「寝押し」と同じ時間の流れがあるように思います。


生活を見通し、ちょとした段取りを工夫することで、
美味しい「お豆さん」も、「ピン」とした木綿きものも、
思いのままだと思うのですが、さていかがでしょうか。


(木綿きものを「ピン」と着る、その(3)以降も続くでしょうか)


コメント
>綸子さん

火の力は偉大!!~コメが喜ぶ、といったところでしょうね。

わが家では毎朝、圧力鍋で炊いています。
朝食に炊きたてをいただき、弁当に詰めて、
取り置いて夕食に「チン!」しています。

段取りを工夫すること自体が、楽しいですね~
【2010/11/08 22:09】 | こにし #- | [edit]
ちょっとした段取り、我が家ではお鍋で炊くごはん、です。

むかし、夫が独身の頃に使っていた電気釜を使ってみたところ、あまりの・・・なんというか、お米のスカスカした感じにびっくりしてしまって(今の炊飯器は良くなってるらしいので、そんなことはないと思いますけれど)
「今後、ご飯はお鍋で炊きますから」宣言(笑)

夫も「飯盒の要領やな?」と慣れてくれたので、以来うちに炊飯器がないのです。元あったものは、もらってくれる人があって、旅に出ました。

着物もごはん拵えも、ちょっとした段取り、本当にその通りだと思います。
スイッチひとつで済んでしまうことは、便利、簡単でしょうけれど、それで満足できるかどうかはきっと、別の話なのでしょうね。
【2010/11/08 10:54】 | 綸子 #- | [edit]












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こにし すすむ

Author:こにし すすむ


京都・西陣生まれ。大阪の「勤め人はもにか吹き」です。

木綿を中心に、普段のきもの暮らしを楽しんでいます。

▼2005
FIH JAPAN第25回コンテストブルース部門1位
▼2006~
デュオ「こにしんぼ」などで神出鬼没。「出前はもにか」などで活動中

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