ドラマの美術と現実 「龍馬伝」のきもの 見たまま③

 2010-06-13
「龍馬伝」、「愛の蛍」を観ました。

観終わって妻が、

別のシーンでセミが鳴いているのに、
その季節に蛍が飛ぶのは実はおかしい

などと、いささか無粋なツッコミを入れておりましたが、
ま、よろしやおまへんか。


ドラマはまず、美しくあらねばならない。

このあたりの極致は、実は歌舞伎芝居で、
雪の中を逃避行する恋人たち、
たとえば「新口村」の傾城梅川が長い裾を引き、そして素足、
というのは、まさに見た目優先。
だからこそ浮き彫りになる悲劇もあろうというもの。


蛍の話はさておき――

「龍馬伝」の公式ドラマ・ストーリー本(NHK出版)によると、

ポスターで福山雅治さんがつけている袴は、

デニム

でこしらえているそうです(人物デザイン監修・柘植伊佐夫氏)。

「いろいろ試した結果、
 『本当っぽい』と最も感じられたのがデニムだった」(95ページ)

とのこと。
ポスターの袴は縞ですが、
こういうデニム袴、欲しいものです。


毎週のドラマを見ていても、場面によって、
同じ登場人物や、同じ身分であっても、
素材を変えてあったりするのに気付きます。

武市半平太は攘夷派として京都にいる間など、
小紋のときもあれば、木綿(たぶん出羽木綿)のときも。

きょうの「愛の蛍」でも、
坂本家の女性たちは紬を着ていますが、
武市の妻・富は、たぶんあれは木綿でしょう。

いずれにせよ役柄やその場の演出意図によって、
相応しい衣装が工夫されているのでしょう。


「時代考証」はもちろん大事なんでしょうが、
それに必ずしも縛られない、というドラマ美術の発想は、
現代の、現実のきもの暮らしにも、生かせるように思います。

コメント
>番頭さん

博多献上の上下の件、
結論からいいますと、
現時点では、私は分かりません。

実は私も、前に舞台写真を見ていて、
「新口村」の忠兵衛もですが、
忠臣蔵の「落人(道行旅路婿)」で早野勘平が、
やはりそのように締めていて、

「ん?」

と思ったのでした。

調べてみましょう。

【2010/06/14 08:06】 | こにし #- | [edit]
土佐の殿様は、麻(おそらく上布)をお召しでしたね。

着物に興味を持つと時代物も数倍楽しめます~


ところで、昨日観た「新口村」での出来事、片岡進之介が演ずる亀屋忠兵衛

白の博多献上を締めているのですが、柄の太いほうが上になってるんですよ。

帯の折り目を上にすると下になるはずなんですが、よもや歌舞伎役者が間違うとも思えないし・・・

死にゆく身だから逆さまか?なんて考えたりもしたのですが、

こにさん、どない思いはります?
【2010/06/13 23:16】 | 番頭玉三郎 #- | [edit]












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こにし すすむ

Author:こにし すすむ


京都・西陣生まれ。大阪の「勤め人はもにか吹き」です。

木綿を中心に、普段のきもの暮らしを楽しんでいます。

▼2005
FIH JAPAN第25回コンテストブルース部門1位
▼2006~
デュオ「こにしんぼ」などで神出鬼没。「出前はもにか」などで活動中

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