木綿ですきに~「龍馬伝」のきもの 見たまま②

 2010-06-04
「龍馬伝のきもの 見たまま」、その②です。


「龍馬伝」では土佐藩に固有の、武士内の階級内矛盾が、
かなりの程度にリアルに描かれていると思いますが、
第1回放送の「上士と下士」で、印象的な場面がありました。

婚礼に列席しての帰り道、龍馬たち一行の前に、上士が現れる。

上士が曰く、

「下士の分際でどういて小ぎれいな格好をしちゅう」。

龍馬たちが「小ぎれいな格好」なのは婚礼向けの礼装だからですが、
そこに上士が難癖をつける。

応えて龍馬、

「小ぎれいゆうても、これは木綿ですきに。
 別段贅沢はしちょりません」


番組の中で「木綿」の言葉と出会えるとは思っていませんでした。


上士は絹物を着ることは許されても、
下士には木綿しか認められない、
きものの素材が、身分差、階級内の序列に結び付いた時代。

「160年も前」のことか、
それとも、「わずか160年前の」のことか。


現代の日本社会では、建前上はすべての人間は平等で、
誰でも、お金さえ出せば、どんな「高級な」きものも、
自由にわがものとし、身にまとうことができます。

同時に、「きものの格」が問われ、
「木綿」は「絹」よりも「格下」であったり、
きもの業界の人が、「木綿はきものでない」と言うこともあると聞きます。


私は、そういうことはお構いなしに、
木綿きものを愛用している一人です。
それは木綿きものが、私に最も相応しく、
自由で自在にしていることのできる、きものだから。


もとより、素材に貴賎があるわけではありません。
現代にこそ、木綿きものが愛されてほしいと思います。
いま、この時代だからこそ、固有の価値を持った素材、衣料だと思います。

絹物の着心地、軽やかさも知ってはいますが、
例えば、さわやかな気候の時分、
単の木綿に身をつつむ有難さは、着てみないと分かりません。

きもの=絹物で終わってしまっては、
おんし、きもの着る嬉しさ、何割かは分からんぜよ。



コメント












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:
http://koniharp.blog118.fc2.com/tb.php/1047-bb22b141
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫
プロフィール

こにし すすむ

Author:こにし すすむ


京都・西陣生まれ。大阪の「勤め人はもにか吹き」です。

木綿を中心に、普段のきもの暮らしを楽しんでいます。

▼2005
FIH JAPAN第25回コンテストブルース部門1位
▼2006~
デュオ「こにしんぼ」などで神出鬼没。「出前はもにか」などで活動中

最近のライブ動画→クリック

☆ライブ・出演ご案内☆
決まり次第、ご案内いたします。

最近の記事
最近のコメント

カテゴリー
FC2カウンター

メールフォーム
ご感想・お問い合わせ、ライブ予約などお寄せ下さい。

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク