鉄道ときもの(その2)

 2010-04-29
きょうは休みではなかったのですが、
片付ける仕事内容から考えて、「きもので行ったれ」と判断して、
木綿きもの(久留米絣)と紬の羽織という、いつものスタイルで出勤しました。


これまでも何度かきもので仕事というのもありましたし、
夜はきもので出前はもにかということで、着替えて退社したこともありますが、
職場、道で出合った知人その他、いろいろな反応あり。

「きょうは何かあるの?」
「どうかしたん?」
「落語でもするん?」
「暑うないの?」

「いえ、私は元々きものを着る人で、
きょうは仕事がこれこれですので、きものです」

「そしたら休みモード?」
「いえ、仕事はします。これが私のスタイルで」
「スタイル?」
「要は、これが一番自分らしい存在様式ですねん」

まだまだ、「横並び志向」ですな。日本の夜明けは遠い…?



ところで、以前(4月13日)に書いた記事=「鉄道ときもの(その1)」で、
「追って続きあり」としていましたが、ほったらかしになっていました。

その続き。

少し前に、
『スーパー鉄道模型 わが生涯道楽』(講談社+α新書 06年)
という本を読みました。

著者は原信太郎氏(1919年生まれ)、鉄道模型界では、
日本だけでなく、世界的に有名な方で、
私も30年前に鉄道模型を始めたころから、お名前は存じ上げてました。

今回初めて、原氏が製作した模型1000両の話や模型観、
それに氏のおいたちや、戦争体験、
事務用品大手のコクヨの重役などを勤められた経歴を知りました。

模型だけとっても、やることが半端ではありません。
詳しい話は省きますが、大きいゲージを採用して、
実物の動力機構そのものを模型で再現するというのがすごい。
(小さめの模型では外観だけ精巧に再現するのが常)

で、その原氏が、きもの好きというのも初めて知りました。
口絵や本文でも、きもの姿で模型を運転している写真、
家族旅行で外国に行ったときの記念写真でも、原氏だけが着流し、
というカットもあります。

氏が、コクヨに入社した当時のエピソード、

「私は和服が好きでしたので、会社に着流しで出勤すると、妙な顔をされました。
 私にいわせれば、日本人伝統の服装だから当然ではないか、と思っていました」(124ページ)

また、氏がコクヨ専務時代の新聞記事(社名、日付は不明)

「日本人で洋服の似合っている人はいないでしょうと言いながら、
 着物を愛用し、着流し重役として有名なのである。が、着物が好きだからといって、
 和風好みかというと、全然違っている…徒党を組まない。宴会に出ない…」(139ページ)


原氏には原氏の歩みと模型への考え方、きものの愛し方があるように、
私は私の流儀があるわけですが、重なる部分もあります。

私も、きものが好きだからといって、日本の「伝統文化なるもの」を大切にしようとか、
「和の稽古事」をしてみようとか、ほとんど思ってはいません(歌舞伎は好きですが)し、
きものが好きで着たいから着ているだけ、
それも自分の経済力で可能になる範囲のものを選んで、自分の工夫で着るばかりです。


きものが好きで、庭に線路を敷いて、ライブで怪しい英語の唄をうたって、はもにかも吹く、
ときには、きものでライブもする。台所で自宅居酒屋も随時開店。
ブルース音楽も好きだし、西洋音楽のクラシックも好きで、どちらも聞きます。
「きものだから」「ブルースだから」といったことは、ないですな。

ピンときたものは、何でもやってみたいし、ぜんぶひっくるめて、
「私らしさ」ですな。

コメント
>綸子さん

信太郎氏の息子さんのことは、よく知らなかったのですが、
おお、糸井重里氏と対談してはったんですね。

貼り付けありがとうございます。
ゆっくり読みます~!!

余談ながら、樋口可南子さんのきもの関連本は、
わが家でもせっせと読んでます(図書館で借りて・笑)

【2010/05/07 18:37】 | こにし #- | [edit]
原信太郎さん。
どこかでお聞きした(見た)お名前だなー、どこでだったかしら・・・と記憶を掘り掘り(笑)
公私のあわただしさもあって、すっかり遅いコメントとなってしまいました(汗)

ご子息の原丈人さん(じょうじさん)がとても興味深い方で、このかたと糸井重里さんの対談を、ネットでずいぶん前に読んだときに、お父様の信太郎さんの鉄道好きのお話が出ていたのでした。
ご存知かとは思いますが・・・。貼り付けてしまいます!

http://www.1101.com/hara/first/2008-07-24.html
【2010/05/07 11:24】 | 綸子 #- | [edit]
>番頭さん

素材が絹か、木綿かとか、関係なく、
まずは袖を通して、打ち合わせて、帯締めて気合一発、
まずは、その感覚ですね!!!

やへられまへんなあ~
【2010/04/30 21:52】 | こにし #- | [edit]
こにさん、アドさん、オムTさん、着物好き御三方のご意見御尤も。

和事に携わっているからと無理に着物で過ごすわけでなく、

「好きやから着てまんねん。」ですやろな~

休日に何処へ出かける予定がない時でも、着物に袖を通し角帯を締めて

一日中部屋でビールを飲みながらゴロゴロ、なんて事もありですよね。

嫁はんからは白い目で見られますが、わたしにとっては至福の時間です~(笑
【2010/04/30 21:44】 | 番頭玉三郎 #- | [edit]
>オムTさん

まさしく、ようは自分の気分ですねえ~

私も、カメラ下げて、脚立持って走り回るときまで、
きもので、ということは考えないですし。

義務ではなく、つまりは自由でありたいものですね。

うちの奥さんは、私が袴をつけると、
一緒に歩くのを、「目立つから」と言って実は、嫌がります(笑
【2010/04/30 18:35】 | こにし #- | [edit]
>アドさん

私の場合は、まぁ、悩みというか、
いろんな人の反応を、ある種、面白がってやってます(笑
きものを着たほうが、断然、人生楽しいですもん。

「落語家?」と言われるときは、
「いえ、歌舞伎役者です」とか返してます(アホちゃうか)。

伝統芸能の方は、落語家にしろ歌舞伎役者にしろ、
仕事(講座や舞台)以外では、基本は洋服でしょうね。

洋服着ている人でも、実のところ、
「ちゃんと仕事してるんかいな?」
という光景はありますねえ。

煙に巻く、のが一番面白いです。
【2010/04/30 18:31】 | こにし #- | [edit]
男の事情です。
和のお稽古も着物を着てる人は少ないです。
私は原則着物+袴ですが。

本番の時も皆さん会場で着替えてます。(家元も)
お客さんの場合ほとんど着物は見かけません。(流派の中でもう一人いますが)

私は着物です、着替えが出来る場合、外出系で行って正装系に着替えます。
着替えが出来ない場合は会場で羽織をとって、袴を待合いで着けてます。

決して義務ではなく好きなだけです。
「すっきゃなー」と言われてるだけです。

仕事は自営業なので自由に出来ますが、平日はほとんど着物ではありません、説明がうっとしいからです。
現場(外仕事土木系)はさすがに着ません。そこまで義務的にやっているわけではないので。

ようは自分の気分だけですね。
【2010/04/30 11:28】 | オムT #- | [edit]
うちの師匠は着物は仕事着と思っておるようです。
だから舞台でしか着てません。お稽古の時は、夏場は半パンで山下清かいな~と思ったこともあります。
なので、弟子の私ひとりが着物姿でその半パンの方の前に座ってお稽古してると
云うのもなんか変やな~と思い、お稽古に行くときはいっつもジーンズです。

持っている全ての長襦袢に半襟をつけました。
「いつでもこい~」です。
今の悩みはこにさんと同様、事務の職場にこれから着物を着ていっていいか悩んで
いるところです。
「遊びとちゃんうんやで~」って言われそうな気がしてます。
【2010/04/30 08:59】 | アド #- | [edit]












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こにし すすむ

Author:こにし すすむ


京都・西陣生まれ。大阪の「勤め人はもにか吹き」です。

木綿を中心に、普段のきもの暮らしを楽しんでいます。

▼2005
FIH JAPAN第25回コンテストブルース部門1位
▼2006~
デュオ「こにしんぼ」などで神出鬼没。「出前はもにか」などで活動中

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