「心ふるえる」音楽のために~「はもにか出前10年」(その5)

 2016-12-05
こないだの土曜日、12月3日、
大阪市此花区の酉島地域で、「はもにか出前」してきました。

ことしの「出前」は、これで最後でしょう。

昼間は仕事につき、朝からきもの、袴その他一式を持参して、
「出前」会場近くで着付を済ませて、いざ本番。

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事前に主催者の方が、当日のための案内チラシをファックスで送ってくれはりました。

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私の演奏の告知で、

「心ふるえる」

と記していただいているのを見て、

「ああ、そうなんや!」

と想いを新たにしましした。


音は「空気の振動」。

聞き手のみなさんの心が「ふるえる」のは、
その音が伝わっているから。

ひるがえって、その音を奏でる私はどうか。

はもにかは、吹き・吸い、つまり人間の「息」をつかって、
リードを振動させます。

そのリードの振動が、私の「心のふるえ」でありますように、

はもにか出前10年、この楽器を奏でることの意味を、
改めて考える機会を与えていただいた、出前でありました。




聴こえてますやろ?~「はもにか出前」(その4)

 2016-11-22
独り吹きの「はもにか出前」は、ご注文に応じて、現場に出掛けて、演奏を聴いていただきます。

開場は1千人超のホールから、個人宅で10人程度の集まりまで、さまざま。

下の写真は昨年10月、大阪市城東区の区民ホールで。
お客様、300人くらいはいてはりますでしょうか。

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下の写真はことし9月、和歌山県の中辺路町の公民館。
地域の敬老のつどいで参加者は20名様ほど。

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私は、出前先の会場が、小学校の教室か、それより小さければ、
マイクやアンプは使わず、

「完全生音」

で演奏します。

なんとなれば、それで、お客様には十分、

「伝わっている」し、「聞こえている」ので。


音量を大きくしようと思えば、ボリュームをいじくれば、音は大きくなります。

ところが、はもにかは基本、「生楽器」でありまして、
マイクなんかを通す以前に、まずは、我とわが身で、

「聞こえるか聞こえないかわからん」という程度の最弱音から、
「これが楽器の限界」という最強音まで、
まずは、自分の体と息でコントロールしているのです。

なにしろ、穴が10個しかない、単純な構造の、
「おもちゃ」みたいな楽器ですから。

その「おもちゃ」みたいなのを使って、
どれだけ楽しいことができるか・・・・

そこが、はもにか吹きにとって「面白いところ」であり、
皆さんに「聞いていただきたい」ところでもあります。

誰かに何かを「強く」伝えようとするとき、
えてして、大声や大音量で発信しがち・・・ということはないでしょうか?

でも、人間の知覚は、小さい音量で、それでいて、しっかり聞こえてくる音を、
より、「身を乗り出して」、「それは、どういうこと?」といったふうに、

「聞き届けよう」という身構えになるのではないでしょうか?

何も、大音声を発すればいいというものではない・・・

「はもにか1本」であっても、いや、「はもにか1本」だからこそ、
他の誰でもない、自分のこの身体を使って、
音の強弱、大小、スピード、その間を自由に行き来しながら、
この楽器でしかできない音をお届けしたいと思っています。




特別区設置住民投票が終わって

 2015-05-22
大阪市を廃止し、特別区を設置することの賛否を問う、
大阪市の有権者による住民投票(5月17日)が終わりました。

結果はご承知のとおりです。

5月17日午前、鶴見区内の投票所

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私は大阪市民ではありませんが、特別区設置には「反対」でしたが、
かといって、「反対が勝った」というのは私の実感ではありません。
大阪市が存続して「ホッとしている」、というのが正直なところです。

そもそも政令指定都市を廃止するかどうかという重大な案件、
しかもいったんは市議会が否決して事実上廃案になったにもかかわらず、
中央の政局がらみの闇取引で、ほぼ同じものを復活させ、
最低投票率の定めもないが、法的拘束力のある住民投票にかける。
賛成か・反対かで市民を対立させる最悪の事態だと考えていました。

しかし現実に住民投票が執行される以上、
市民が判断を迫られる「特別区設置協定書」について、
その内容や議論の経過をいささかでも知っている者の一人として、
情報を提供し続けることは、自分の責任だと思ってきました。
本業はもちろんのこと、最終盤はこのブログでも、
もとより大した影響力はありませんが、書いてきました。

橋下氏は開票結果を受けた記者会見で「敗因」を問われ、
「都構想について説明しきれていなかった僕自身の力不足」
と述べました。

「説明」が「不足」していたのでしょうか?

橋下氏や維新の会のメッセージは、
「大阪を変えるワンチャンス」「ラストチャンス」
「橋下徹はキライでもいい。でも、大阪を前に進めてほしい」
などの繰り返しで、いわゆる「大阪都」構想の「説明」すらありませんでした。

「特別区設置協定書」の内容に基づいて最後まで説明していたのは、
その意味で「特別区設置協定書」を大切に扱ったのは、むしろ、
有名無名を問わず、「反対」派だったのではないでしょうか。

橋下氏は記者会見で、

「僕が提案した大阪都構想、市民の皆さんに受け入れられなくて、
 やっぱり間違っていたということになるんでしょうね」
「負けは負けです」

と語りました。
大阪維新の会代表としての会見ですから、
あれほど「大阪都」構想を訴えてきた最高責任者としては、
応援してくれた人々に「実現できなくてスビバセン」くらい、
言ってもいいのではないかとも思いましたが、
橋下にとっては結局、「勝ち負け」の一つにすぎなかったのか。

私が「反対が勝った」が自分の実感ではないというのは、
「賛成」票と「反対」票が僅差だったからではありません。
今回の住民投票では「棄権」が約33%でした。
最後まで悩んだ末、投票しなかったという人もいるでしょう。
有権者全体では「賛成」「反対」「棄権」はほぼ同率です。
「賛成」に投じた人も、「反対」に投じた人も、「棄権」した人も、
みんな同じ大阪市民です。

存続が決まった大阪市で、
大阪市民みんながどうすれば機嫌よく暮らせるようなるか、
そのことのが問われていると思います。

「大阪都」構想に反対する人々に
「対案を出せ」というのが、橋下氏の「キメ台詞」でした。
しかし、何か一つ、「これをやれば万事うまくいく」、
そんな「構想」は、果たしてあるのでしょうか。

私が大阪市民だったころ、長女が1992年、
次女が1995年に生まれました。
橋下氏が「無駄遣いの象徴」として宣伝した、
WTCビル(住之江区)の建設をはじめ、
大阪市が巨大開発に突き進んでいた時代です。

夫婦共稼ぎで、長女のときも、次女のときも、
子どもたちの母親は、産休明けから働きはじめましたが、
大阪市立保育所には0歳児保育はあるものの、
産休明け保育はありませんでした(いまもない)。

公立保育所に入れるまで、無認可の共同保育所にお世話になりました。
民家などを利用して、保育士さんに来てもらって父母が共同運営する施設で、
大阪市の補助金は家賃にもならず、月6万円の保育料を出しあい、
さらに物品販売やバザー、OBの皆さんからのカンパで、
施設を支えました。

小学校に上がっても、学童保育は学校の中になく、共同運営でした。
ここでも大阪市の補助金は少なく、指導員の先生の献身と、
父母の力で子どもたちの放課後の居場所を守りました。

保育所時代も、学童保育の時代も、大阪市内の父母や指導員さんと一緒に、
署名を集め、大阪市とも交渉し、補助金の増額など改善を求めましたが、
「財源がない」などの一点張り。

ウソやろ、高層ビルを借金で建てるカネはあるやないか。
大阪市はなんと冷たいんやと怒りながら、それでも、
子どもたちが元気に育っていくことを励みにしてきました。
私が大阪市で働くようになったころ、「公金詐取事件」が起こり、
その後も、「職員厚遇」などの実態が明るみに出てきました。
やはり怒り、不正や腐敗はただすべしと思ってきました。

しかしだからといって、
大阪市に住み暮らし、子育てをする者として、
「こんな大阪市なんか、つぶしてしまえ」とは思いませんでした。
大阪市が本来もっている政令指定都市の力を、
ちゃんと市民のために使え、それが筋や
 ――その思いは元市民となったいまも、ずっと変わりません。


大阪市をつぶすかどうか--- 「大阪都」構想 元大阪市民の覚書(最終)

 2015-05-17
きょう5月17日が大阪市の有権者による、
「特別区設置」の賛否を問う住民投票の投票日です。

住民投票で決めるのは、

大阪市をつぶすかどうか

です。

「特別区」を設置することは、大阪市を廃止すること。
投票の結果、「賛成」が1票でも多ければ、

大阪市はつぶれます


大阪市がつぶれると、大阪市民はいなくなります。
大阪市がつぶれると、東成区、天王寺区…24区もなくなります。
東成区民、天王寺区民・・・もいなくなります。

これまでいろいろ書いてきましたが、私の言いたいことは単純です。

大阪市をつぶさないでください!


これだけです。

今回、大阪市をつぶすかどうかは、大阪市民(有権者)のみなさんの判断です。

しかし、大阪市は市民のみなさんたちだけのものではありません。
大阪はもちろん、関西各府県から多くの人々が大阪市とは無縁ではありません。
大阪市内に通って働き、買い物をし、飲み食いし、つどい、文化・芸術・スポーツを楽しむ、
「母なる都市」です。

私は、この大阪市で子育てをしながら、私も育てられました。

道頓堀での十五代目片岡仁左衛門襲名披露の船乗り込み(1998年3月 筆者撮影)

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元大阪市民としてもう一度書きます。

大阪市をつぶすな!


「よく分らない」の簡単な理由――「大阪都」構想 元大阪市民の覚書(7)

 2015-05-16
大阪市を廃止し、特別区を設置することの賛否を問う住民投票、
その投票日が明日・5月17日に迫りました。

住民投票は、議員や知事・市長の選挙のように、
候補者・政党(の公約や主張、政治姿勢など)を選ぶのではありません。

今回の住民投票は「特別区設置協定書」について、
「賛成」か「反対」かのどちらかを選びます。
投票において「保留」という選択肢はありません。

大阪市民にとっては未体験のことです。
日本中を見渡しても人口260万人の大都市で、
大阪市という政令都市を廃止するかどうかを決めるという、
そんな住民投票はいままでになかったことです。

投票日を明日に控えてなお、
「決めかねている」「よく分からない」「説明を聞きたい」
「もうちょっと考えたい」という声は少なくありません。

なぜ、こんなことになっているのか。

「大阪都」構想というネーミング自体に原因があると先に書きましたが、
もっと簡単な理由があります。

「大阪市廃止・特別区設置」は、大阪市民の側が自発的に
「大阪市をなくして特別区をつくってほしい」
と提案した話ではないからです。


市民が自ら実現してほしいと思うことは、市民にとっては自明のことです。
説明は不要です。

しかし今回は橋下徹さんが「ボクはこれがいい」ということで提案し、
それに「賛成」するか、「反対」するか、市民は決めなさい、
ということになっているのです。

「特別区設置」は大阪市を廃止して新たな自治体を一からつくるもので、
制度の仕組みから何から、大変複雑です。
「分らへん」という声が出るのは、当たり前なのです。

ですから「大都市地域における特別区の設置に関する法律」は、
住民投票に当たって、大阪市長である橋下徹さんに対して、

「選挙人の理解を促進するよう、
 特別区設置協定書の内容について
 分かりやすい説明をしなければならない」(第7条2項)


と定めています。「しなければならない」ですから「義務」です。
市民が「よう分らん」と言えば、市長は説明しないといけないのです。

4月に大阪市主催の住民説明会が計39回開かれ、
橋下市長はそのすべてに出席して発言されました。

第1回目の説明会(浪速区)で橋下市長は発言の最初に、

「まず先に考えていただけなければいけないのは、
 なぜこんな話を持ち出したのかというところがわからないと、
 いきなり中身に入ってもよく理解できないと思います」

と言って、ご自身の「問題意識」をかなりの時間をかけて述べられましたが、
それは「中身」、つまり「特別区設置協定書の内容」とは別の話です。

きょうも大阪市内では新聞各紙に大阪維新の会のチラシが折り込まれています。

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橋下さんは、大阪維新の会の代表として、
「大阪市民のみなさんにお伝えしたいことがあります」
とおっしゃっています。

ところがチラシには「特別区設置協定書の内容」はどこにも出てきません。
(「大阪都」構想の仕組みについてすら、書いてありません)
大阪市長として、説明しなければならない義務はどこへ行ったのでしょう。


私には、説明する義務も責任もありませんが、
「特別区設置協定書の内容」について、
時間の許す限り、このブログで説明していきます。

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プロフィール

こにし すすむ

Author:こにし すすむ


京都・西陣生まれ。大阪の「勤め人はもにか吹き」です。

木綿を中心に、普段のきもの暮らしを楽しんでいます。

▼2005
FIH JAPAN第25回コンテストブルース部門1位
▼2006~
デュオ「こにしんぼ」などで神出鬼没。「出前はもにか」などで活動中

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